2023年9月22日~9月27日の期間に、スマートフォンを利用している18歳~69歳の男女36,331人を対象にMMD研究所が行った調査の2023年9月通信サービスの料金と容量に関する実態調査」では、日本のスマホユーザーの利用するスマホプランシェアで、8割を大きく超える占有率の3大キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)では、スマホ1台当りの月額支払いは9,498円になっています。
この金額はプラン料金(データ通信量)に、電話通話料(かけ放題含む)と、スマホ端末を分割購入している場合に分割費用を含んでいます。
毎月インターネットを利用するデータ量や、電話通話の頻度や時間の長さ、利用する端末の金額や購入方法など、個々によって支払い額には大きな差があります。
また、3大キャリアは各種割引制度が充実していて、家族で利用している場合や、通信キャリアが提供している、光回線サービスなどの自宅Wi-Fi用回線などを併用している場合などで割引が適用され、割引内容も個々で異なり、同じキャリアで同じサービス内容を利用していても、実際に支払う料金は異なってきます。
しかし、これらの割引制度などを使っていても、スマホ1台に支払っている平均の料金の実情が9,500円程度になっているのは、家計の中で大きな毎月の負担額になっています。
ドコモ・au・ソフトバンクをご利用中で、毎月の支払料金に負担を感じている方々に、インターネット利用の快適度を損なわずに支払料金を安くする、それぞれのキャリアユーザーに最適な方法を解説していきます。
料金を安くするために利用キャリアを問わずにまず見直したいこと
利用している通信キャリアを問わずに、支払い料金を安くするためにまず見直したいのは、利用する実態と契約内容が最適で不要なものに支払いが無いか?ということです。
まず手を付けるのは、契約をしたショップで「これらのオプションは、最初の1ヶ月は無料ですので、実際にご利用いただいて不要ならば、解約してください」と、説明を受けているオプション契約です。
実際に自分にとって有益なオプションなら良いのですが、全く使ったことが無かったり、明らかに不要であったりするのに、解約をせずに継続的にオプション料金を支払っているならそれは無駄でしかありません。
毎月のオプション料金は数百円でも、年間にすればかなりの金額になり、複数のオプションを数年に渡って継続すれば、新しいスマホが購入できる金額に簡単に到達します。
ご利用明細かマイページから、支払い内容の精査を家族分まで含めて行うのが、支払料金を安くする初めの一歩になります。
次に見直す項目からが本番で、インターネットが使える電話としての基本となる、通話とデータ利用についてで、それぞれが最適に運用されているか?について検証してみましょう。
通話料金プランは適正か?
友人や家族の連絡手段としては、LINEなどの無料通話ができるアプリをご利用中の方も多く、毎月の支払い費用を安くする手段としても、積極的に利用することが確実に節約につながります。
しかし、通話したい相手がアプリを利用していない場合や、企業やお店、公的機関などに連絡をする場合は、通話料のかかる通常の電話通話を利用する必要があります。
かけ放題オプション
スマホでの通話料は3大キャリアとも同額の料金設定で、30秒につき22円になっています。
また、国内通話がかけ放題になるオプションも3大キャリアでは同額で、24時間いつでもかけ放題オプションが月額1,980円・1回の通話が5分以内なら何度でも無料になるかけ放題オプションが月額880円です。
高額な通話料金を気にせずに利用できるからと、かけ放題オプションを選択したものの、実際はLINE通話などの無料通話が多く、思ったほど使っていないなら、かけ放題オプションの解約を検討して、逆にそれほど利用が無いと思っていた電話通話をコンスタントに利用しているなら、かけ放題オプションを付けた方が安くなるケースもあります。
通常の通話料金は30秒で22円ですから、1分に換算すれば44円になります。
1,980円(24時間いつでもかけ放題)÷44円(1分単価)=45分 の通話時間がかけ放題オプション利用の分岐点になります。
毎月の通話料金が2,000円を超えるなら、24時間いつでもかけ放題オプションを使った方が、支払料金は安くなります。
通信事業を管轄している総務省が、1通信あたりの通話時間を公表していますが、概ね3分少々になっています。
特定の相手と長電話する習慣がある方や、仕事の関係でどうしても1回あたりの通話時間が長くなることを除けば、5分かけ放題は月額880円のリーズナブルな金額で、何度電話しても通話料は固定料金になり、支払いを安くする可能性があります。
適正なデータプラン内容になっているか?
次に見直すのは、インターネットのデータ利用量(ギガ消費)と契約しているスマホプランが、適正にバランスがとれているか?について考えてみましょう。
3大キャリアは無制限プラン利用者が多い
3大キャリアのショップ店頭では、新規ユーザーに対して無制限プランを積極的に推奨しています。これは、本社の意向が働いているため、全国どのショップでも同じです。
「いざ、使いたい時に無制限プランなら安心」「無制限プランは毎月一定の固定金額で、使いすぎても料金は上がりません」などのセールストークを、お聞き覚えがある方も多いと思います。
しかし、毎月数百ギガに及ぶ利用があるなど、無制限プランの契約をするメリットが享受できているユーザーは、それほど多くありません。
それほどのギガ量は消費していないユーザーが多い
(出典:MM総研)
このグラフは、2023年3月1日に株式会社MM総研が調査した、「携帯電話の月額利用料金とサービス利用実態(2023年1月調査)」からの引用で、契約しているスマホプランのギガを、1ヶ月にどれくらい消費しているかのユーザー分布図で、Wi-Fiを利用している場合のデータ量は含まれていません。
多くのスマホユーザーは、1ヶ月に3GB未満程度しか利用していないケースが殆どです。
ニュースサイトを閲覧する、天気サイトを確認するなどの情報確認や、LINEやメールなどの連絡など、普段多く利用されているスマホの使い方では、それほど多くのデータ量は消費しないからです。
多くのギガを消費する顕著なスマホの使い方として、YouTubeやAbemaなどの動画サイト視聴利用があります。
上のグラフの20GBから100GB超のユーザーは、何らかの動画視聴サービスを楽しんでいるケースが多いと推察できます。
利用するコンテンツや動画のクオリティにも依りますが、1時間程度の視聴で1GB程度のギガは簡単に消費されます。
スマホで動画視聴を行えば、1ヶ月の消費量が小容量で収まることはありませんから、先の多くの利用者がいる3GB未満に留まっているユーザー層では、スマホで動画視聴の利用をしていないのでしょうか?結論から言えば、そんなことはありません。
自宅でWi-Fiが利用できれば小容量のギガ消費で収まる
(出典:ソフトバンク)
このグラフは、ソフトバンクが調査した全国1,200人に聞く、スマホの通信利用に関する実態調査からの引用です。
どこでスマホを利用しているかのデータで、自宅での利用が圧倒的に多数です。
動画視聴は長時間になることも多く、腰を落ち着けてゆっくり見られる自宅が多くなるのは、容易に推察できます。
光回線などの自宅で利用できるWi-Fi回線を導入している場合、動画視聴などで大きなデータ量を消費しても、契約しているスマホプランのギガは消費しないため、契約プランのギガ消費量が1ヶ月に3GB未満になっているユーザーが数多く存在していると言えます。
ここまで読んで頂く中で、「あれ・・・ウチの使い方と全く同じだ!」ということにお気づきになる方も多いと思います。
3大キャリアでは、スマホの無制限プランと同様に、自社の光回線サービス利用を積極的にアプローチしています。
無制限のデータ量が高速通信で利用可能になる光回線サービスの自宅利用は、費用面から考えても合理的で利用者が多くなっています。
しかし、自宅に光回線でWi-Fiを利用しているスマホユーザーは、無制限プランを契約しているメリットは殆ど無いと言えます。
無制限プラン+光回線の利用を推進したい3大キャリアは、その整合性をとるために割引制度を用意しています。具体的に見ていきましょう。
3大キャリアの割引制度
3大キャリアでは、割引制度の内容についてもほぼ横並びになっています。
*ソフトバンクとドコモではプラン改定が行われていますが、現時点で契約者数の多い無制限プランを用います。
家族割
家族3人以上で利用する場合、毎月スマホ1台につきドコモ・auでは1,100円、ソフトバンクでは1,210円の割引が受けられます。
家族3人で自宅のWi-Fi無しでスマホプランだけの運用をした場合、通信費トータル費用は以下になります。(端末代の分割費用や通話料は含まず)
通信会社 | プラン | 基本月額 | 家族割 | 家族人数 | 1ヵ月計 |
ドコモ | 5Gギガホプレミア | 7,315円 | 1,100円 | 3人 | 18,645円 |
au | 使い放題MAX 5Gプラン | 7,238円 | 1,100円 | 3人 | 18,414円 |
ソフトバンク | メリハリ無制限プラン | 7,238円 | 1,210円 | 3人 | 18,084円 |
セット割
自社のスマホプランと、自宅で使う光回線サービスなどのWi-Fi回線を併用した場合、毎月スマホ1台につき1,100円の割引が受けられます。
3GB未満割
無制限プランのユーザーでも、セット割の適用ができる自宅にWi-Fiを導入している場合、月に契約しているスマホプランのギガの消費量は、前述のように3GB未満になるケースが多くなります。
その場合、小容量プランへの乗り換えをユーザーは検討したくなります。
通信キャリアでは無制限プランを維持したい思惑がありますし、ユーザーが乗り換えを検討する中で他社への乗り換えが俎上に上がることを避けるため、無制限プラン利用者で月の利用が3GB未満に収まっている場合は、自動的に1,650円の割引が適用されます。
自宅にセット割適用の光回線を導入して、家族3人で無制限プランを利用して、3GB未満 の利用のスマホ代を計算してみましょう。(*通話料・端末支払いを除く)
通信会社 | プラン | 基本月額 | 家族割 | セット割 | 3GB未満割 | 家族人数 | 1ヵ月計 |
ドコモ | 5Gギガホプレミア | 7,315円 | 1,100円 | 1,100円 | 1,650円 | 3人 | 10,395円 |
au | 使い放題MAX 5Gプラン | 7,238円 | 1,100円 | 1,100円 | 1,650円 | 3人 | 10,164円 |
ソフトバンク | メリハリ無制限プラン | 7,238円 | 1,210円 | 1,100円 | 1,650円 | 3人 | 9,834円 |
自宅に光回線でWi-Fiを併用した方が安くなる
家族3人で支払い費用のシミュレーションした場合、スマホプランだけで運用しているよりも、光回線の月額料金を支払ってもWi-Fiが利用できる環境を構築した方が、18,000円前後だった通信費トータル費用は、光回線サービスの月額料金を除いて10,000円前後になります。
光回線の月額料金はマンションで4,000円強・戸建てで5,000円台後半程度ですから、差額で光回線サービスの月額料金は十分に捻出することができて、月々の支払い費用が安くになる上に、家族みんなで無制限に高速でインターネットを利用できる環境が手に入ります。
ドコモ・au・ソフトバンクの料金を安くするには、スマホの無制限プランだけで運用するよりも、セット割が適用される自宅Wi-Fiを導入することが効果的です。
しかし、3大キャリアをご利用中のユーザーで、既にセット割が適用される光回線を導入なさっているユーザーも多く、ここから先ではそんな方も更に安くなる方法を具体的に解説します。
小容量プラン利用は「格安SIM」「サブブランド」の方が安い
3大キャリアの無制限プランを利用しているユーザーが、自宅に光回線サービスでWi-Fiを導入して3GB以下の利用に留まり、各種割引をフルに適用させたスマホ1台の支払料金は、家族3人分で1万円前後ですから概ね3,400円前後になります。
この場合、割引額のトータル金額は大きくても、絶対支払い額としての金額は決してコスパが良いとは言えません。
月に3GB程度の利用ならば、格安SIMなら月額1,000円前後で利用することができますし、ワイモバイルやUQモバイルのサブブランドでは、月額2,365円で4GBのプランを利用することができます。
それぞれの詳細を見ていきましょう。
格安SIMとは?
格安SIMは自社で回線やアンテナ基地局などの設備を持たずに、通信キャリアから回線の一部を借りて運営される事業形態で、大きな設備投資が必要無いため、安価な月額料金のプラン設定をすることができます。
通信キャリアがMNO(Mobile Network Operator)と呼ばれているのとは明確に区別されて、格安SIMはMVNO(Mobile Virtual Network Operator)と呼ばれます。
繋がりやすさは通信キャリアと全く同じ
安価に利用ができる格安SIMは、通信キャリアと比較して電波が繋がりにくいという誤解も一部にはある様ですが、繋がりやすさに関してはMNOもMVNOを全く同じです。
格安SIMで利用する周波数帯(電波)は通信キャリアと全く同じで、使えるアンテナ基地局も全く同じため、繋がりやすさの点では変わりません。
格安SIMのデメリットは?
では格安SIMに死角は無いのか?と言えば、当然デメリットもあります。
繋がりやすさはMNOと同じでも、あくまで回線の一部を借りているため、MVNOの方が通信速度は遅くなります。
実際の利用者が回線速度を計測している、「みんなのネット回線速度」で直近3ヵ月の回線速度を比較すると、以下のようになります。
回線 | 下り | 上り |
通信キャリア MNO | 110.2Mbps | 20.9Mbps |
格安SIM MVNO | 67.2Mbps | 13.9Mbps |
(出典:みんなのネット回線速度)
確かに格安SIMの通信速度はMNOと比較して劣りますが、下りの通信速度が必要になる動画視聴(自宅以外で利用しないかもしれませんが)でも、概ね20Mbps以上があればサクサク利用ができるため、実用上の問題は基本的にありません。
MVNOの利用において、最も大きい懸念材料は利用者が集中する時間帯では通信速度が低下しやすいことです。
これは、MVNOが回線の一部をMNOから借りていることで発生します。
高速道路に回線を例えて、解りやすくご説明しましょう。
6車線ある高速道路(回線)に通行する車両が、契約している利用ユーザーを表しています。
MNOは回線を6車線フルに利用することができますが、MVNOでは一部を借りているため、上の図では2車線しか利用することができません。
しかし、通常の時間帯では通行に支障無く走ることができて、これは快適にインターネットが利用できるということです。
しかし、お昼休みなどのユーザーが同時に同じ時間帯の利用を行う場合、MNOとMVNOでは利用環境(利用できる車線数)の差が出ます。
利用者が集中する時間帯では、MNOでは6車線を通行することができるので、混雑してきても大きな影響を受けることは少ないのですが、2車線の利用に限定されるMVNOでは、渋滞が発生して走行スピードが落ちます。
こんな状況下では、MNOと比較したときにMVNOの顕著な通信速度の低下することを表しています。
サブブランドとは?
サブブランドとは、通信キャリアがメインプランとは別に、安価な月額料金を設定しているものです。
auはサブブランドとして「UQモバイル」・ソフトバンクはサブブランドとして「ワイモバイル」を展開しており、ドコモではサブブランドを設けていません。
サブブランドはコスパ良く利用できる月額料金が提示されているため、格安SIMと同じ括りにする例もありますが、格安SIMとは明快に異なるMNOです。
サブブランドでは回線も電波もメインブランドと同じ
サブブランドではメインブランドと全く同じ回線(先の高速道路の例では6車線)の利用ができますし、当然ですが電波や利用するアンテナ基地局も全く同じです。
全く同じ通信クオリティを、なぜ別ブランドで安価に提供しているのか?不思議ですよね?
それだけでなく、サブブランドのショップ店舗もメインブランドと併設されるケースが多く、トラブル等の相談窓口を持っていたいユーザーのニーズに対応しています。
サブブランドの立ち位置とキャリアの思惑としては、無制限・大容量プランはメインブランドの主流として、小容量プランの安価な価格へのニーズには、他社に流出するくらいなら自社内に取り込んでおこうということです。
メインブランドとサブブランドが並列されているショップでは、顧客のニーズに応じてサブブランドに誘導したり、逆にサブブランドの顧客をメインブランドに誘導したり、フレキシブルな対応力で顧客を逃さない戦略です。
サブブランドのデメリットは?
格安SIMとは異なり、サブブランドでは通信品質についてのデメリットは無く、高品質なMNOの通信環境を安価に利用することができます。
無制限プランや大容量プランは、サブブランドでは設定されていないことはデメリットですが、前述のように自宅でWi-Fiが利用できる環境があれば、コスパ的なメリットだけを享受することができて、必ずしもデメリットにはなりません。
メインブランドとサブブランドで最も異なることを挙げるなら、取り扱いのあるスマホ機種の違いです。
最新のハイスペックスマホは、メインブランドでしか取り扱いがありません。
しかし、iPhoneの最新機種が欲しければ選択肢はスマホショップだけでは無く、アップルショップでも購入することが可能で、分割払にも対応しています。
Androidの最新ハイスペック機種も、数多くのモールや電気店で販売されていて、分割払にも店舗によっては対応しています。
そのため、これも大きなデメリットにはなりません。
使っているスマホが継続利用できる乗り換え先がおすすめ
スマートフォンは年々高性能化が進み、円安や部品高騰の影響もあって高額になる傾向にあり、以前に比べて長期間継続利用するユーザーが増えています。
スマホプランが安価に提供されている「格安SIM」「サブブランド」に乗り換えるのに当り、現在使っているスマホを問題無く継続利用できる先にすれば、新たなスマホを購入する費用もかからずコスパ良く利用できます。
継続利用で問題が発生する場合の注意点のポイントは、通信キャリアによって使っている周波数帯(電波)が異なることです、
認可されている周波数帯は通信キャリアで異なる
電波は国民の共有財産であり、勝手に使うことは許されていません。
総務省が電波の管轄を行っていて、通信事業者ごとに周波数帯の認可を与えています。
現在では5Gの整備も進んでいますが、繋がりやすさでは現在もまだメインになっている、4G LTEの認可されている周波数帯を見てみましょう。
バンド | 周波数帯 | 使用するキャリア |
1 | 2GHz帯 | docomo・au・SoftBank |
3 | 1.7GHz帯 | docomo・au・SoftBank・楽天モバイル |
8 | 900MHz帯 | SoftBank |
11 | 1.5GHz帯 | au・SoftBank |
18 | 800MHz帯 | au |
19 | 800MHz帯 | docomo |
21 | 1.5GHz帯 | docomo |
26 | 800MHz帯 | au |
28 | 700MHz帯 | アジア太平洋共通バンド(docomo・au・SoftBank)楽天モバイル |
41 | 2.5GHz帯 | Wireless City Planning・UQ コミュニケーションズ |
42 | 3.5GHz帯 | docomo・au・SoftBank |
3大キャリアで販売しているスマートフォンは、自社で利用する前提で設計がされており、コスト面からも他社の周波数帯をカバーしていないケースが多々あります。
具体例として挙げるなら、ソフトバンクで購入したスマートフォンを、ドコモ回線を使う格安SIMに乗り換えて利用する場合、ドコモで重要なバンド19に対応していない可能性があり、繋がりにくい通信環境になってしまう可能性があるということです。
SIMフリー・SIMロックについて
古い機種では、販売された通信キャリアでしか使うことができない「SIMロック」の状態で販売されていましたが、現在販売されているスマホは全て基本的にどこの通信事業者でも量できる「SIMフリー」で販売されています。
しかし、どこでも使える状態のSIMフリーでも、前述のように通信キャリアが販売している機種は、どこの電波も使えるようにはなっているとは限りません。
例外としてiPhoneは、販売する通信キャリアに関係無く幅広く対応する設計がされていて、SIMロックの問題が無ければ、多くの場合で乗り換え後も継続利用が可能です。
具体的なおすすめ乗り換え先は?
これらを踏まえて支払い費用を安くする、最適なスマホプランの乗り換え先を具体的に考えてみましょう。
ドコモユーザー
ドコモではサブブランドの設定がありませんが、格安SIMで最も利用されている電波はドコモであり、数多くのドコモ回線を使った格安SIMがあります。
ドコモで購入したスマホを安価に運用する乗り換え先として、ドコモ回線を使う格安SIMがおすすめです。
auユーザー
au回線を使う格安SIMもありますが、同じ通信速度で安価に利用できるサブブランドの、UQモバイルへの乗り換えがおすすめです。
(出典:UQ mobile公式)
ソフトバンクユーザー
ソフトバンク回線を使う格安SIMは選択肢が少なく、同じ通信速度で安価に利用できるサブブランドの、ワイモバイルへの乗り換えがおすすめです。
(出典:ワイモバイル公式)
光コラボなら格安SIM・サブブランドでもセット割が適用可能
(出典:NTT西日本*一部改変)
既に自宅で通信キャリアの光回線サービスを導入していて、セット割を適用している方が、スマホプランを安価な格安SIM・サブブランドへ乗り換えると、光回線の月額料金は変わらないため、通信費トータル費用は安くなります。
さらに安くするには、格安SIM・サブブランドにセット割が適用される光回線に乗り換えることで実現します。
通信キャリアのプランとは異なり、安価な月額料金になっているスマホプランは、そこから更に割り引くのは難しいのですが、NTT東西の光回線フレッツ光を使う「光コラボ」では、NTT東日本エリアで530社・NTT西日本エリアで235社がサービスを競い合う中で、月額料金が安価になる傾向だけでなく、格安SIM・サブブランドにセット割が適用されるものがあります。
3大キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)のユーザーが毎月の支払料金を安くするには、安価なスマホプランに乗り換えて、セット割が適用される光コラボと併用するのが最適です。
現在光回線をご利用中ではないユーザーも、支払い費用を安くするにはこの組み合わせがおすすめです。
光コラボから別の光コラボへの乗り換えは簡単な手続きのみでOK
(出典:NTT東日本公式)
ドコモ光は前述の数多くある「光コラボ」の一つで、NTT東西の光回線フレッツ光を使っています。
ドコモ光から、格安SIMにセット割が適用される光コラボへの乗り換えは、「事業者変更」という簡単な手続きだけで可能であり、新たな回線工事や乗り換えによるインターネットが利用できない期間も生じません。
具体的な手順としては、ドコモ光から事業者変更承諾番号を取得して、格安SIMにセット割が適用される光コラボに事業者変更承諾番号を伝えて申し込むだけで、別の光コラボへの乗り換えが完了します。
連絡先 ドコモ光
電話 0120-800-000 (9:00~20:00 年中無休)
ドコモショップでもwebでも手続きが可能です。
ご利用になっている通信キャリア別に、おすすめの乗り換え先スマホプランと、セット割が適用される光コラボの組み合わせをご紹介します。
auユーザーには「UQモバイル」+「ビッグローブ光」
(出典:ビッグローブ光申込サイト)
auのサブブランドである「UQモバイル」のセット割対象になる光回線サービスには、複数の選択肢があります。
その中で、同じKDDIグループの企業が運営する、「光コラボ」の「ビッグローブ光」がおすすめです。
光コラボはNTT東西の光回線「フレッツ光」を使って、光回線を使ってインターネット利用に不可欠な接続業者プロバイダが提供している光回線サービスです。
フレッツ光は47都道府県全県で利用ができる唯一の光回線で、都市部だけでなく郡部まで広がっている人口カバー率も最も高く、日本で最も利用がしやすい光回線です。
マンションで光回線を利用するためには、原則として建物の共有スペース内まで導入工事が完了している必要がありますが、日本で最も導入済みになっているのはフレッツ光です。
フレッツ光の提供エリアや、フレッツ光対応マンションでは、「光コラボ」を利用することができますので、ビッグローブ光は日本全国で幅広く利用が可能になっています。
プロバイダとしてのビッグローブは日本を代表する老舗で、多くのノウハウと技術力に定評があります。
ビッグローブ光の月額料金は、マンション集合住宅4,378円・一戸建て住宅5,478円です。
キャッシュバックキャンペーン
ビッグローブ光を契約すると、キャッシュバックが受け取れるキャンペーンを行っています。
工事費無料キャンペーン
ビッグローブ光を新規導入する場合には、プロの業者による導入工事の費用が発生します。
最大で28,600円の標準工事費がかかりますが、今なら工事費が実質無料になるキャンペーンが行われています。
引っ越し移転時の工事費用が無料
転勤族の方や引っ越しする予定がある方にも、ビッグローブ光がおすすめです。
ビッグローブ光では何度引っ越しを行っても、その都度必要になる工事費が無料になる、お得に継続利用ができる光コラボです。
UQモバイルのセット割
(出典:UQ mobile公式サイト)
auのサブブランドのUQモバイルなら、高品質な通信キャリアauの通信回線を安価に利用することができて、ビッグローブ光と併用することで「セット割」が適用されます。
auのメインプランにある、家族割とセット割の併用はできませんが、元々の価格が安いのでコスパは良くなります。
具体的にセット割を適用した、UQモバイルのプランを見てみましょう。
プラン名 | ミニミニプラン | トクトクプラン | コミコミプラン+ | |
容量 | 4GB | 1GB未満 | 15GB | 30GB |
基本月額料金 | 2,365円 | 2,277円 | 3,465円 | 3,278円 |
セット割 | 1,100円 | 1,100円 | 1,100円 | 0円 |
単身利用 | 1,265円 | 1,177円 | 2,365円 | 3,278円 |
家族2人 | 2,530円 | 2,354円 | 4,730円 | 6,556円 |
家族3人 | 3,795円 | 3,531円 | 7,095円 | 9,834円 |
家族4人 | 5,060円 | 4,708円 | 9,460円 | 13,112円 |
自宅に光回線がある場合に最適な、3GB程度のプランはUQモバイルにはありませんが、それよりも毎月1GBの余裕がある4GBのミニミニプランが、セット割を適用すればスマホ1台につき月額1,265円で利用ができます。
家族4人で利用した場合の通信費トータル費用
UQモバイルのミニミニプランを家族4人で利用して、ビッグローブ光と併用してセット割を適用した場合の、1ヵ月の通信費トータル費用をシミュレーションしてみましょう。
ビッグローブ光 | UQモバイル | 家族 | 合計 | |
マンション | 4,378円 | 1,265円 | 4人 | 9,251円 |
戸建て | 5,478円 | 1,265円 | 4人 | 10,351円 |
*auPAYカードで支払う場合
家族4人分のスマホ代と光回線を合計した通信費トータル費用は、マンション利用で9,251円・戸建て利用で10,351円になります。
自宅では高速無制限、外出先では通信キャリアの回線品質が、コスパ良く安価に利用することができます。
ソフトバンクユーザーには「ワイモバイル」+「ソフトバンク光」
(出典:ソフトバンク光申込サイト)
ソフトバンクのサブブランド「ワイモバイル」では、「ソフトバンク光」を併用することで、「セット割」が適用されます。
ソフトバンク光も、ビッグローブ光と同様にNTT東西の光回線「フレッツ光」を利用する「光コラボ」です。
そのため日本全国の広い範囲、多くの建物でソフトバンク光を利用することが可能です。
ソフトバンク光の月額料金は、マンションタイプ4,180円・一戸建てタイプ5,720円です。
キャッシュバックキャンペーン
ソフトバンク光を契約すると、キャッシュバックが受け取れるキャンペーンを行っています。
工事費無料キャンペーン
ソフトバンク光を新規導入する場合には、プロの業者による導入工事の費用が発生します。
最大で26,400円の標準工事費がかかりますが、今なら工事費が実質無料になるキャンペーンが行われています。
ワイモバイルのセット割
(出典:ワイモバイル公式)
ソフトバンクのサブブランドであるワイモバイルなら、高品質な通信キャリアソフトバンクの通信回線を安価に利用することができて、ソフトバンク光と併用することで「セット割」が適用されます。
ソフトバンクのメインプランにある、家族割とセット割の併用はできませんが、元々の価格が安いのでコスパは良くなります。
具体的にセット割を適用した、ワイモバイルのプランを見てみましょう。
プラン名 | S | M | L | ||
容量 | 4GB | 1GB未満 | 20GB | 1GB未満 | 30GB |
基本月額料金 | 2,365円 | 2,915円 | 4,015円 | 2,915円 | 5,115円 |
セット割 | 1,100円 | 1,650円 | 1,650円 | 1,650円 | 1,650円 |
単身利用 | 1,265円 | 1,265円 | 2,365円 | 1,265円 | 3,465円 |
家族2人 | 2,530円 | 2,530円 | 4,730円 | 2,530円 | 6,930円 |
家族3人 | 3,795円 | 3,795円 | 7,095円 | 3,795円 | 10,395円 |
家族4人 | 5,060円 | 5,060円 | 9,460円 | 5,060円 | 13,860円 |
自宅に光回線がある場合に最適な、3GB程度のプランはワイモバイルにはありませんが、それよりも毎月1GBの余裕がある4GBのプランSが、セット割を適用すればスマホ1台につき月額1,265円で利用ができます。
家族4人で利用した場合の通信費トータル費用
ワイモバイルのプランSを家族4人で利用して、ソフトバンク光と併用してセット割を適用した場合の、1ヵ月の通信費トータル費用をシミュレーションしてみましょう。
ソフトバンク光 | ワイモバスマホ 4GB | 家族 | 合計 | |
マンション | 4,180円 | 1,265円 | 4人 | 9,053円 |
戸建て | 5,720円 | 1,265円 | 4人 | 10,593円 |
*PayPayカードで支払う場合
家族4人分のスマホ代と光回線を合計した通信費トータル費用は、マンション利用で9,053円・戸建て利用で10,593円になります。
自宅では高速無制限、外出先では通信キャリアの回線品質が、コスパ良く安価に利用することができます。
ドコモユーザーには「irumo」+「ドコモ光」
(出典:ドコモ光公式)
ドコモユーザーには、新プランの「irumo」へ乗り換えが最適です。
ドコモ光と安価な小容量プランirumoを併用することで、毎月のスマホ代に「セット割」が適用されます。
ドコモ光も前述のビッグローブ光・ソフトバンク光と同様の「光コラボ」のため、全国のフレッツ光が利用できる場所や建物などで、幅広くドコモ光を利用することができます。
ドコモ光の形態は前者の2つとは少々異なり、複数のプロバイダが選択できて、月額料金で分かれる、タイプAとタイプBの中から選ぶことができます。
ドコモ光のおすすめプロバイダは、ドコモ自身が提供している「OCN」です。
OCNブランドはNTTグループのインターネット事業を、別会社として長年支えてきた高い技術力を有し、ドコモ光のタイプB選択肢の中にありましたが、企業合併によりOCNはドコモに吸収されたことで、安価に利用ができるタイプAに変更になりました。
ドコモ光OCN(タイプA)の月額料金は、マンションタイプ4,400円・一戸建てタイプ5,720円です。
キャッシュバックキャンペーン
ドコモ光を契約すると、キャッシュバックが受け取れるキャンペーンを行っています。
工事費無料キャンペーン
ドコモ光を新規導入すると、今なら工事費が実質無料になるキャンペーンが行われています。
irumoのセット割
(出典:ドコモ公式)
irumoは新しいドコモの小容量プランです。
従来のドコモの小容量プランは、使った分によって支払い額が変わる従量制プランでしたが、irumoは容量でプラン選びができるタイプに変更されています。
安価に利用ができるirumoですが、れっきとしたドコモのプランの一つであり、ドコモの無制限プランと同じ通信品質が利用できます。(0.5GBプランを除く)
ドコモ光と併用することで、毎月のスマホ代が割り引かれる「セット割」が適用されます。
irumoには家族割は無く、セット割しか利用することはできませんが、元々の価格が安いのでコスパは良くなります。
具体的にセット割を適用した、irumoのプランを見てみましょう。
irumo | ||||
容量 | 0.5GB | 3GB | 6GB | 9GB |
基本月額料金 | 550円 | 2,167円 | 2,827円 | 3,377円 |
セット割 | 0円 | 1,100円 | 1,100円 | 1,100円 |
単身利用 | 550円 | 1,067円 | 1,727円 | 2,277円 |
家族2人 | 1,100円 | 2,134円 | 3,454円 | 4,554円 |
家族3人 | 1,650円 | 3,201円 | 5,181円 | 6,831円 |
家族4人 | 2,200円 | 4,268円 | 6,908円 | 9,108円 |
自宅に光回線がある場合に最適な3GBのプランは、セット割を適用すればスマホ1台につき月額1,067円で利用ができます。
家族4人で利用した場合の通信費トータル費用
irumoの3GBプランを家族4人で利用して、ドコモ光(タイプA)と併用してセット割を適用した場合の、1ヵ月の通信費トータル費用をシミュレーションしてみましょう。
ドコモ光
タイプA |
irumo3GB | 家族 | 合計 | |
マンション | 4,400円 | 1,067円 | 4人 | 8,668円 |
戸建て | 5,720円 | 1,067円 | 4人 | 9,988円 |
家族4人分のスマホ代と光回線を合計した通信費トータル費用は、マンション利用で8,668円・戸建て利用で9,988円になります。
自宅では高速無制限、外出先では通信キャリアの回線品質が、コスパ良く安価に利用することができます。